「知人からキャリアを一式貰ったんだ、取り付けてくれない?」こんな感じのお問い合わせの多い、システムキャリアとアタッチメントの他社製混用の取り付けは可能か不可能かについて解説。
【目次】
1.キャリアの基本構成(ベース・フット・バー・アタッチメント)
2.他社製キャリアの互換性について
3.適合車種数はイノーが圧倒的。適合検索も一番簡単で価格も安い。
1.キャリアの基本構成(フック&ベース・ステー・バー・アタッチメント)
ベースは屋根に接するゴムや樹脂製の部品です。フックは屋根を挟み込む爪形状の部品です。この二つは車種ごとの屋根の形状に合わせた部品であり、この二つをまとめてフックとして製品化されています。ちなみに取り寄せになることが多い部品です。
ステーは屋根から生える角の部分でベースの上に乗っかっていて、フックもこれに固定されます。ここは共通部品になるのであまり種類はありません。
バーは左右のステーを橋渡ししている横棒です。ステー上部の穴を通して固定し、これにアタッチメントを取り付けします。また、フックをしっかり固定する意味でも重要な部品です。
ここまでのフック&ベース+ステー+バーの3点でシステムキャリアといい、その上に様々なアタッチメントを取り付けます。
アタッチメントは屋根に積むカゴや箱、スノーボードや自転車の固定具にあたります。春夏秋冬、目的に合ったアタッチメントに付け替えることで様々なものが運べるようになります。
2.他社製キャリアの互換性について
前提として屋根に取り付けるもので落下すると周りが非常に危険です。
私の信頼しているメーカーはカーメイトのイノー(INNO)、ピアのテルッツォ(Terzo)、阿部商会のスーリー(THULE)の3つ。
結論、メーカーは注意書きに他社製品との混用しないよう記載があり、混用の場合は自己責任となります。当然、お店に製品の混用がある取り付けを依頼すると断られることもあるでしょう。
その上で自己責任で取り付けたい方向けの内容です。
私も全く推奨しませんが、物理的に付いてしまう組み合わせがあるのです。
それがイノーとスーリーのスクエアバー。実は同一サイズ(高さ23mm×幅32mm)なので、スーリーのシステムベースにイノーのアタッチメントを付けたことがあるのですが、普通に付いてしまいます。テルッツォは21mm×31mmで若干小さいので混用はしないほうが無難でしょう。
なお、エアロバーと呼ばれる製品は絶対に混用しないでください。各メーカーで形状が違いそれに合わせたアタッチメントなので危険です。
3.適合車種数はイノーが圧倒的。アタッチメントも含めた適合検索が簡単で価格も安い。
スーリーは人気なんですが、適合車種が少なめ(終売も多い)です。
テルッツォはスーリーより適合車種は多いのですが、適合検索が紙の適合表を電子化しただけで、アタッチメントは別の適合表で確認が必要となり、Webのメリットが活かされていません。
イノーは非常に簡単。適合検索すればシステムキャリアの組み合わせ、アタッチメントの取付可否が同時にでますので、素人でも簡単に適合を検索できるでしょう。
スマホで実際に検索してみた!(左は検索時間・右はメーカー希望小売価格)
イノー | テルッツォ | スーリー | |
N-BOX(2代目) | 29秒 24200円(税込) | 42秒 22550円(税込) | 17秒 適合なし |
ヤリスクロス | 35秒 25300円(税込) | 36秒 23100円(税込) | 24秒 適合なし |
ノア(4代目) | 32秒 26950円(税込) | 32秒 25300円(税込) | 17秒 適合なし |
アタッチメント適合 | 確認済 | 未確認 | 未確認 |
テルッツォは実はTake2の結果です。ページ内の左上の>をタップすると検索モードが使えることを発見したので大幅に時間を短縮できました。知らなければ5分ぐらい必要な方もいると思います。
ただ、アタッチメントは別の画面での検索なので実際には倍以上の時間がかかります。
スーリーは3車とも適合なしと残念な結果です。(ルーフレール有は適合ありました。)
ちなみに、2020年以降アウトドアが流行って動きが活発になっていたのですが、2023年には少し落ち着いてきています。次は何がトレンドになるのか?アンテナを高くしておきたいと思います。
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